ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition レビュー|Core Ultra 7搭載で軽量1.27kgの実力を検証
モバイルワークが当たり前になった今、求められるのは「持ち運べる」だけでなく「どこでも安心して使える」PCです。
軽量なだけでは不十分。
高性能、美しいディスプレイ、そして最新のAI機能といった、最新の機能のすべてを備えたビジネスPCが理想です。
今回レビューする ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition は、インテルの最新 Core Ultra 7 258V プロセッサーを搭載し、わずか1.27kgの軽量ボディに 2.8K OLED ディスプレイを搭載した 14インチノートPCです。
このレビューでは、実機を使って確認したベンチマーク結果、日常業務での使用感、そして発熱・静音性まで詳しく解説します。
製品概要・基本スペック
ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition は、Lenovo の法人向けフラッグシップシリーズに属する 14インチモバイルノートPCです。
グレイシャーホワイトのマットな質感が印象的で、従来の ThinkPad のブラックボディとは一線を画すスタイリッシュなデザインとなっています。

| 項目 | 詳細 |
| 価格(税込) | 販売価格 ¥223,960 割引額 ¥10,230税込・送料無料 |
| CPU | インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 258V(8コア、最大 4.8GHz) |
| GPU | インテル® Arc™ グラフィックス 140V |
| メモリ | 32GB LPDDR5x-8533MHz(オンボード) |
| ストレージ | 1TB NVMe SSD(PCIe OPAL2.0対応) |
| ディスプレイ | 14.0型 2.8K OLED(2880×1800、マルチタッチ対応) |
| サイズ | 約 311.8×212.3×6.7-17.2mm |
| 重量 | 約 1.27kg |
| バッテリー | 55Whr、動画再生時 約12.5時間 |
| OS | Windows 11 Home 64bit |
| 通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth v5.4 |
| 公式サイト | 公式サイトで詳細を見る |
ThinkPad X9 シリーズの位置づけ

Lenovo の ThinkPad シリーズは、ビジネスノートPCとして長年の信頼を築いてきたブランドです。堅牢性、セキュリティ、そして独特のキーボード打鍵感で、法人ユーザーを中心に根強い人気があります。
ThinkPad X9 シリーズは、このブランドの中でも「最高の携帯性と性能を両立」したフラッグシップモデルに位置づけられます。
従来の ThinkPad X1 シリーズの後継として、2024年に登場しました。

特に Aura Edition は、インテルの最新 AI 対応プロセッサーを搭載し、Microsoft Copilot+ PC の要件を満たすハイエンドモデルです。
ターゲットユーザーは、外出先で本格的な作業をこなすビジネスパーソンやクリエイター。
軽量でありながら、デスクトップに匹敵するパフォーマンスを求める層に最適な選択肢です。
ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition(14型 Intel)の3つのおすすめポイント
おすすめポイント①:AI搭載の人気のプロセッサー

ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition に搭載されている Core Ultra 7 258V は、インテルの最新世代プロセッサーです。
8コア構成で、最大クロック周波数は 4.8GHz。
注目すべきは、NPU(AI専用プロセッサー)を搭載している点です。

このプロセッサーの特長は、高性能でありながら省電力設計が徹底されている点。
特に、動画編集のレンダリングといった重い作業でも、CPU が省電力で動くように調整されています。
実際に使ってみて、高負荷時でもファン音が気にならないレベルに抑えられているのを実感しました。
NPU は 47 TOPS(Tera Operations Per Second)の演算能力を持ち、Web 会議中の背景ぼかしやノイズ除去といった AI 処理を CPU に負荷をかけずリアルタイムで実行できます。
Zoom 会議をしながら資料を作成する、といったマルチタスクでも動作が止まることはありません。
おすすめポイント②:1.27kg の軽量ボディ

ThinkPad X9 の最大の魅力は、その軽さです。約 1.27kg という重量は、毎日カバンに入れて持ち運んでも負担を感じないレベル。

実際に手に取ってみると、薄くて軽く、女性でも無理なく持ち運べる重さだと感じました。
天板には ThinkPad のロゴがシンプルに配置され、ビジネスシーンにも違和感なく溶け込みます。

グレイシャーホワイトのカラーは、ThinkPad らしからぬスタイリッシュな印象。
マットな質感で、手脂がつきにくい塗装が施されています。

キーボードはダークグレーで、ボディとのコントラストが美しいデザインです。
筐体は薄く、高級感のあるボディはスタイリッシュで、ビジネスシーンだけでなくカフェでの作業にも映えます。

堅牢性にも配慮されており、持ち運び時の不安が少ないのもポイントです。
バッテリーは 55Whr を搭載。中程度の容量ですが、省電力設計のプロセッサーと組み合わせることで、外出先での作業にも十分な駆動時間を確保できます。
充電器を持ち歩く必要がなくなるのは、モバイルワークにとって大きな安心感です。
おすすめポイント③:キレイな2.8K OLED ディスプレイ

ディスプレイは、14インチ 2.8K(2880×1800)の OLED パネルを採用。
OLED ならではの美しい発色と深い黒表現が特長。
色域は sRGB 100% をカバーし、写真編集や動画編集にも適した品質です。明るさは控えめですが、室内作業では十分な視認性があります。

画面サイズは 14インチと、事務作業に最適なサイズ。2つのウィンドウを並べて表示しても、文字が小さすぎることなく快適に作業できます。16:10 のアスペクト比で、縦方向の情報量が多く、Excel や Word での作業がはかどります。

実際に使ってみて、画面はなめらかで、事務作業がしやすいと感じました。

照明の映り込みを気にせず集中できるのも高評価です。
詳細スペック紹介
メモリとストレージ
メモリは 32GB LPDDR5x-8533MHz を搭載。
オンボード実装のため増設はできませんが、32GBという大容量で、一般的なビジネス用途から、Premiere Pro での 4K 動画編集といったクリエイティブワークまで幅広く対応できます。
32GBのメモリは、Chromeでタブを複数開いても、メモリ不足を感じることがない容量です。
マルチタスク性能は非常に高く、複数のアプリケーションを同時に使用する場面でも快適です。

ストレージは 1TB NVMe SSD(PCIe Gen4)を搭載。
CrystalDiskMark のベンチマークでは、シーケンシャルリード 5280.24 MB/s、シーケンシャルライト 4951.35 MB/s を記録しました。
OS の起動は数秒で完了し、大容量ファイルの読み書きも高速です。
1TB という容量は、ビジネス文書だけでなく、動画素材や写真データを保存するクリエイターにも十分な空間を提供します。
バッテリーと充電性能

バッテリー容量は 55Whr。
公称値では最大約 11.1時間の駆動時間とされています。
実際に使用してみると、高負荷でも省電力設計のおかげで、バッテリー駆動時間が伸びている印象を受けました。
フル充電の状態で、事務作業を中心に使用した場合、約 8〜10時間は充電なしで作業を続けられます。
外出先でのプレゼンテーションや会議、カフェでの作業など、1日の業務をカバーできる駆動時間です。
充電は USB-C ポートで行えます。
急速充電にも対応し、短時間でバッテリーを回復できるのは便利です。
キーボード・タッチパッド・操作性

ThinkPad といえばキーボードの打鍵感が有名ですが、X9 14 Gen 1 Aura Edition もその伝統を受け継いでいます。キーボードは JIS 配列で、キーピッチは十分に確保されています。
打鍵感はなめらかで、指に吸い付くような形状が心地よく、入力の快適性を増しています。長時間のタイピングでも疲れにくく、文章作成やプログラミングといった作業に適しています。

バックライトも搭載され、暗い場所での作業でもキーが見やすいのはポイントです。
タッチパッドもなめらかに反応し、ジェスチャー操作もスムーズです。マウスなしでも快適に操作できるため、外出先での作業がはかどります。
オーディオとマイク

スピーカーは底面配置のステレオスピーカーを搭載。音質は標準的ですが、Web 会議や動画視聴には十分なクオリティです。
マイクは AI ノイズキャンセリング機能を搭載し、Zoom や Teams での会議中に、周囲の雑音を軽減してくれます。
カフェなど騒がしい環境でも、クリアな音声を相手に届けられるのは便利です。
接続ポートと通信性能


接続ポートは以下の構成
- USB-C(Thunderbolt 4対応)× 2
- USB-A 3.2 Gen 1
- HDMI 2.1
- イヤホン・マイクコンボジャック
USB-C ポートは Thunderbolt 4 に対応し、高速なデータ転送や外部ディスプレイへの出力できます。
USB-A ポートは、既存の周辺機器を使う際に便利です。
無線通信は Wi-Fi 7 と Bluetooth 5.4 に対応。最新の Wi-Fi 規格で、高速で安定したネットワーク接続できます。
ベンチマーク評価
実機でパフォーマンステストを実施しました。以下、各ベンチマークの結果と実用性の評価です。
CINEBENCH R23

CINEBENCH R23 は、CPU の演算性能を測定するベンチマークです。3D レンダリング性能を評価します。
測定結果(当サイト実測値)
- マルチコアスコア: 9258 pts
- シングルコアスコア: 1941 pts
- MP Ratio: 4.77x
このスコアは、8コア構成の Core Ultra 7 258V として標準的な性能です。
マルチコアスコアが高く、動画編集や 3D モデリングといったマルチスレッド性能が求められる作業でも、快適に処理できることを示しています。
実際に Premiere Pro で 4K 動画のタイムライン編集を試したところ、プレビュー再生がスムーズで、カット編集やエフェクト適用も遅延なく行えました。レンダリング時も、ファン音が静かに保たれているのが印象的です。
3DMARK Time Spy

3DMARK Time Spy は、GPU 性能を評価するベンチマークです。ゲーミング性能やグラフィック処理能力を測定します。
測定結果(当サイト実測値)
- Total Score: 4167
- Graphics Score: 3898
- CPU Score: 6852
- 推定ゲーム性能: 45+ FPS

内蔵 GPU(Intel Arc Graphics)としては、標準的なスコアです。
軽めのゲームや、グラフィック処理が求められるビジネスアプリケーション(CAD、動画編集など)であれば、十分に対応できる性能です。
高負荷な 3D ゲームには向きませんが、ビジネス用途やクリエイティブワークには問題ありません。
実使用感のレポート
ベンチマークの数値だけではわからない、実際の使用感をレポートします。
日常業務での動作感

Excel、Word、PowerPoint、Chrome といった一般的なビジネスアプリケーションを同時に開いて作業しましたが、動作感は非常に快適です。操作感がよく、引っかかりや遅延を感じることはありませんでした。
Chrome で複数のタブを開きながら、同時に Excel でデータを整理する、といったマルチタスクでも、動作が止まることはありません。
32GB のメモリと Core Ultra 7 258V のパワーが、安定したパフォーマンスを提供しています。
動画編集での使用感

Premiere Pro で 4K 動画の編集を試しました。
タイムラインの操作はスムーズで、カット編集やエフェクトの適用も快適です。プレビュー再生も遅延なく行え、クリエイティブワークにも十分対応できる性能だと感じました。
レンダリング時には CPU 負荷が高まりますが、省電力設計のおかげで、ファン音が気にならないレベルに抑えられています。
静かな環境でも作業できるのは、大きなメリットです。
携帯性と外出先での使用感

1.27kg という軽さは、毎日の持ち運びでも負担を感じません。
薄くて軽いので、女性でも無理なく持ち運べる重さです。

バッテリー駆動時間も十分で、充電器を持ち歩かなくても1日の業務をカバーできます。
カフェで 5時間ほど作業しても、バッテリー残量が 50% 以上残っていたので、外出先での作業にも安心です。
ディスプレイは明るい場所でも映り込みが少なく、快適に作業できました。
発熱・静音性

ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition の発熱と静音性について、実測データと使用感をレポートします。
通常使用時の発熱
事務作業やWeb ブラウジング程度の軽い負荷では、本体の発熱はほとんど気になりません。
キーボード面やパームレスト部分は、ほんのり温かい程度で、長時間の作業でも不快感はありません。
高負荷時の発熱とファン音
3DMARK や CINEBENCH といった高負荷ベンチマークを実行した際の発熱をモニタリングしました。
CPU 温度は、高負荷時に約 90℃ 前後まで上昇しますが、そこから抑えられる調整がされています。

温度グラフを見ると、発熱が上がりそうになると、適切に冷却ファンが作動し、温度を抑えるよう制御されているのがわかります。
この省電力設計で、長時間の高負荷作業でも、過熱による性能低下が起こりにくくなっています。
ファン音については、高負荷時でも気にならないレベルです。
今シーズンのIntelシリーズ2を搭載してモデルの最大の特長でもあります。
静かな環境で作業していても、ファン音が耳障りになることはありませんでした。
動画編集やレンダリング作業をカフェで行っても、周囲に迷惑をかける心配はないでしょう。
ThinkPad X9シリーズ内比較

ThinkPad X9 シリーズには、いくつかのモデルがあります。
ここでは、Aura Edition と通常モデルの違いを中心に比較します。
Aura Edition搭載のモデル
Aura Edition の最大の違いは、プロセッサーと AI 機能です。
Aura Edition は Core Ultra 7 258V を搭載し、NPU(AI専用プロセッサー)による高速な AI 処理が可能です。
Microsoft Copilot+ PC の要件を満たし、将来的な AI 機能の拡張にも対応します。
通常モデルは、Core Ultra 5 など、やや性能を抑えたプロセッサーを搭載するケースが多く、価格も抑えられています。
ただし、AI 性能や将来的な拡張性を考えると、Aura Edition の方が長期的な投資として価値があるでしょう。
他シリーズとの比較

ThinkPad X9 Gen 1 Aura Editionは、同じAura Editionに属する15インチ版のThinkPad X9 15 Gen 1 Aura Editionというサイズ違いのモデルがあります。
両モデルとも2.8K OLED(2880×1800)・16:10・最大120Hzと表示品質は共通ですが、使い勝手には明確な違いがあります。
14インチモデルの強みは、約1.27kgという軽さとタッチ対応ディスプレイです。
携帯性が非常に高く、移動の多いビジネスシーンや外出先での作業に向いています。
バッテリー容量は55Whと控えめですが、本体サイズとのバランスを考えると納得できる設計です。
一方、15.3インチモデルは約1.4kg前後とやや重くなるものの、80Whの大容量バッテリーを搭載し、画面の広さを活かした作業効率の高さが魅力です。タッチ非対応のため、操作性よりも画面重視・据え置き寄りの使い方に適しています。
総合すると、毎日の持ち運びや軽快さを重視するなら14インチ、作業領域とバッテリー重視なら15.3インチという選び分けがしやすい構成です。
Aura Editionの中でも、用途に応じた最適解が用意されているのが特長です。
価格とコスパ評価
ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition の価格は、約22万円とハイエンドなビジネスノートPC としては標準的なレンジです。
コストパフォーマンスの評価
最新世代の Core Ultra 7 258V プロセッサー、32GB メモリ、1TB SSD、2.8K OLED ディスプレイ、そして 1.27kg の軽量ボディです。
快適にパフォーマンスを発揮できるスペックと、快適な操作性を考えると、コストパフォーマンスは高いです。
特に、AI 機能(NPU 搭載)や将来を見据えての32GBメモリを、長期的な投資として価値があります。
ビジネスユーザーやクリエイターにとって、この価格帯で最高クラスの携帯性と性能を手に入れられるのは魅力的です。
FAQ
Q1: バッテリーはどのくらい持ちますか?
公称値では最大約 11.1時間の駆動時間です。実際の使用では、事務作業中心で約 8〜10時間、動画編集など高負荷な作業では約 5〜6時間程度が目安です。省電力設計のおかげで、外出先での1日の業務には十分対応できます。
Q2: メモリは増設できますか?
いいえ、メモリは 32GB LPDDR5x がオンボード実装されており、後から増設することはできません。購入時に必要なメモリ容量を選択する必要があります。ただし、32GB あれば、ほとんどの用途で不足することはないでしょう。
Q3: 動画編集はできますか?
はい、Premiere Pro での 4K 動画編集も快適に行えます。Core Ultra 7 258V の処理性能と 32GB メモリにより、タイムライン編集やエフェクト適用もスムーズです。ただし、専用 GPU を搭載していないため、重い 3D エフェクトや高解像度レンダリングには時間がかかる場合があります。
Q4: ゲームはできますか?
軽めのゲーム(LoL、Valorant など)であれば、設定を調整すれば遊べます。3DMARK Time Spy のスコアから推定すると、45 FPS 程度のパフォーマンスが期待できます。ただし、高負荷な 3D ゲームには向いていません。ゲーミング用途がメインの場合は、専用 GPU 搭載モデルを検討してください。
Q5: Microsoft Copilot+ PC とは何ですか?
Microsoft Copilot+ PC は、AI 機能を強化したPC の新しいカテゴリです。NPU(AI専用プロセッサー)を搭載し、Windows に統合された AI アシスタント機能を高速に実行できます。ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition は、この要件を満たしており、将来的な AI 機能の拡張にも対応します。
パフォーマンス・使い勝手・デザインの全てが揃ったモデル

ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition は、最新の AI 対応プロセッサーを搭載し、1.27kg という軽量ボディに高性能を凝縮したハイエンドモバイルノートPC です。
最も気に入った点は、人気のプロセッサー搭載で、パフォーマンスに問題がなく、軽くて持ち運びやすく、そして何より、きれいな点です。
グレイシャーホワイトのマットな質感は、ビジネスシーンでもカフェでも映えるデザインで、所有する喜びを感じられます。
おすすめできるユーザー:
- 外出先で本格的な作業をするビジネスパーソン
- 軽量で高性能なノートPC を求めるクリエイター
- 最新の AI 機能を活用したいユーザー
- ThinkPad ブランドの信頼性を重視する法人ユーザー
注意点:
- 専用 GPU を搭載していないため、高負荷な 3D作業やゲームには不向き
- メモリがオンボードのため、後から増設できない
ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Edition は、最新の AI 対応プロセッサーと 1.27kg の軽量ボディを兼ね備えた、ハイエンドモバイルノートPC です。
外出先で本格的な作業をするビジネスパーソンや、軽量で高性能な PC を求めるクリエイターにおすすめです。